先週よりリスタートしたこのブログですが、今後は毎週金曜に以下のようなデータを交えたコメントを掲載します。■データコラム 監督の交代に端を発した迷走を続け、6年振りに無冠となった浦和。高原やエジミウソンといった開幕前に話題をさらった大型補強も結実はしなかった。前述の2人は指揮官に重用され出場を続けたが、同じ移籍組の梅崎にとっては辛い1年だったのではないだろうか。表1は今季の浦和のゴール数とアシスト数を示したものである。表1 ゴール数とアシスト数 梅崎の「出場試合数」は少なくないものの、終了間際の投入なども多く「出場時間」は多くない。しかし、3ゴール6アシストというのは立派な成績だと思う。特に、セットプレーキッカーとして優秀な数値を残しており、6アシスト中3つがCKによるアシストとチームトップの成績であった。 今度は視点を変えて、ゴールに直結したプレー(ここではアイスホッケーなどで用いられているゴール+アシストと定義する)にどのくらいの頻度で絡んでいるかを調べたのが表2だ。表2 1ゴールに絡むのに要する時間 表2を見ると、梅崎はおよそ1.5試合に1度はゴールかアシストをしているということになる。6アシストという成績もさることながら、少ない時間で結果を残すという意味では十分な結果だろう。 意外なのは大黒柱で昨季のMVPであるポンテ。チームが不調時に負傷から復帰し彼も本調子からは程遠かったとはいえ、約3.5試合に1度しかゴールかアシストをしていない。昨季や一昨季と比較しても数値の悪さは一目瞭然だろう。表3 過去2シーズンのポンテとワシントンの成績 ちなみに、今季のリーグを制した鹿島のエースであるマルキーニョスは109分だった。それを踏まえると、06年優勝時のワシントンがいかに傑出した存在かということがよく分かる。 当然だが、対戦相手や重要な試合での一撃、阿部が見せた執念ともいえる東京V戦の同点弾や鹿島戦で見せた永井の2ゴール、田中達が見せる献身的なプレーなど数値に表れない要素が多々あるのは確か。 しかし、リーグの後半戦ではスタメン出場だけでなく途中出場もままならず、ACLではわずか数分の出場しかなかった梅崎。攻撃の形が見いだせず四苦八苦した1年であっただけに、「目に見える結果」を残しセットプレーで威力を発揮した彼にもう少しチャンスを与えていれば、多少なりとも結末は違ったかもしれない。<使用データ>2008J1リーグ&ナビスコ2007J1リーグ&ナビスコ2006J1リーグ&ナビスコ■データスタジアム株式会社|お問い合わせ http://www.datastadium.co.jp/contact.html執筆担当:サッカーチーム
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